はじめに
「うちは口座に現金があるから大丈夫」と思っていませんか?
実はこの“キャッシュの安心感”こそが、中小企業の経営における最大の盲点になり得ます。
資金繰りがうまくいかなくなる企業の多くが、「一見キャッシュはあるように見えても、実際は綱渡り状態だった」という共通点を持っています。
本記事では、キャッシュを過信してしまうことによる具体的なリスクと、それを防ぐための資金管理術について解説します。
「キャッシュがある=安全」とは限らない
● キャッシュは“今”しか表していない
通帳残高はあくまで「現時点」での現金。
未来の支出や収入のタイミングを加味していなければ、数字の安心感に惑わされてしまいます。
例:
• 今月末に家賃100万円、来月頭に給与300万円支払う予定
• 通帳残高は400万円
一見問題ないように見えて、たった数日のタイムラグで資金ショートする可能性も。
キャッシュを過信したことで起こる3つの落とし穴
① 売掛金・買掛金のズレに無頓着
「入金される予定があるから平気」と思っていたら、得意先の振込が遅れて資金が底をつく……
そんな例は珍しくありません。
→ 売掛の回収予定と支払いのタイミングは、常に資金繰り表で見える化しましょう。
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② 突発的な支出に対応できない
税金・保険料・設備修繕費など、年に数回しか発生しない支出は忘れがちです。
→ 「キャッシュが余っているから投資しよう」と軽率に動くと、あとで大ダメージに。
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③ 借入返済の優先順位を見誤る
キャッシュがあるから繰上返済しよう!と思って実行したものの、数ヶ月後に運転資金が不足……という例も多いです。
→ 返済計画は「将来の支払い予測」を基に判断すべきです。
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なぜ資金繰り表が必要なのか?
「キャッシュの見える化」をするために、資金繰り表の作成は必須です。
資金繰り表を使えば、以下のような未来の現金の動きが見えるようになります。
• 今月・来月・再来月の入金/出金予定
• 借入金の返済スケジュール
• 売掛金・買掛金の回収と支払いのタイミング
• 必要な最低運転資金の把握
このように、単なる通帳残高ではわからない「キャッシュの流れ」を数値で掴むことができます。
まとめ|キャッシュ=安全ではなく、「流れ」を見る習慣を
企業が黒字でも倒産してしまう最大の原因は、キャッシュの“動き”を軽視してしまうことにあります。
だからこそ、「キャッシュがあるか?」ではなく、
「キャッシュがいつ、どれくらい出入りするか?」を把握する視点が必要です。
資金繰り表の導入は、経営者の「なんとなくの感覚」を「数字に基づいた確信」に変える強力な武器になります。
無料特典
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