ファイナンシャルプランナーとは
ファイナンシャルプランナーという言葉は聞いたことがある方は多いと思います。
では実際、どのような人のことを指すのか。
ＮＰＯ法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会（以下 日本ＦＰ協会）のホームページには、
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。
これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP（ファイナンシャル・プランナー）です。
と記載されています。
簡単に言えば、お客様の人生や夢をかなえるために、お金の面からサポート・ご支援する「お金のプロ」です。
どんな人がなっているの？
実は「ファイナンシャルプランナー」という呼称は誰でも名乗ることが出来ますが、以下のような資格者であることが、信頼の証となります。
国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」は、名称独占資格です。
これが無ければファイナンシャルプランナーとして働けないという「独占資格」ではありません。
この点は、行政書士などの士業資格とは異なります。
ファイナンシャルプランナーに係る資格としては、技能士のほかに
「ＣＦＰ（サーティファイド ファイナンシャルプランナー）」
「ＡＦＰ（アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー）」
というものがあります。これらは日本ＦＰ協会が主催する認定資格です。
ファイナンシャルプランナーは、銀行や保険会社、住宅会社などの社員である「企業内ＦＰ」と、特定の企業に所属せず、事務所を立ち上げてお客様に対し独自サービスを提供する「独立系ＦＰ」に大きく分けられます。
執筆やインターネット発信などに特化した「情報発信系ＦＰ」もいます。
ファイナンシャルプランナーは、どちらかと言えば「ＢｔｏＢ」（企業相手のビジネス）よりも、「ＢｔｏＣ」（一般顧客相手のビジネス）の形態が一般的です。
一人一人のお客様に向き合って、人生設計のお手伝いをする仕事です。
資格取得は難しいの？
国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」の試験範囲は、以下の６科目にです。
Ａ．ライフプランニングと資金計画
Ｂ．リスク管理（保険）
Ｃ．金融資産運用
Ｄ．タックスプランニング
Ｅ．不動産
Ｆ．相続、事業承継
「ファイナンシャル・プランニング技能士」は３級～１級まであり、いずれも「学科」「実技」毎に合否判定されます。直近の合格率は以下のとおりです。
試験実施団体は、「日本ＦＰ協会」と「社団法人 金融財政事情研究会（以下 きんざい）の２団体があります。
【３級】
＜日本ＦＰ協会＞ 合格率は８割程度
| 実施年月 | 学科合格率 | 実技合格率 |
|---|---|---|
| 2024年10月～2025年2月 | 85.4% | 85.6% |
| 2024年4月～9月 | 86.2％ | 85.8％ |
| 2024年1月 | 83.14% | 86.56% |
| 2023年9月 | 74.78% | 77.67% |
| 2023年5月 | 88.25% | 86.83% |
＜きんざい＞ 合格率は５～６割程度
| 実施年月 | 学科合格率 | 実技合格率 |
|---|---|---|
| 2024年10月～2025年2月 | 49.61% | 53.04% |
| 2024年4月～9月 | 47.63％ | 53.23% |
| 2024年5月 | 52.55% | 47.74% |
| 2024年1月 | 46.40% | 48.61% |
| 2023年9月 | 62.29% | 57.87% |
【２級】
＜日本ＦＰ協会＞ 合格率は５～６割程度
| 実施年月 | 学科合格率 | 実技合格率 |
|---|---|---|
| 2025年1月 | 44.4% | 48.8% |
| 2024年9月 | 47.1% | 56.5% |
| 2024年5月 | 59.29% | 54.29% |
| 2024年1月 | 39.00% | 61.12% |
| 2023年9月 | 53.54% | 52.02% |
＜きんざい＞ 学科の合格率は２割前後、実技の合格率は４割程度
| 実施年月 | 学科合格率 | 実技合格率 |
|---|---|---|
| 2025年1月 | 19.79% | 43.16% |
| 2024年9月 | 19.00% | 40.45% |
| 2024年5月 | 29.70% | 45.17% |
| 2024年1月 | 13.27% | 41.52% |
| 2023年9月 | 22.75% | 40.80% |
【１級】
学科試験は、きんざいのみで、日本ＦＰ協会の学科はありません。
実技試験は、きんざい、日本ＦＰ協会の２団体が実施しています。
［１級学科］・・・１級は学科試験の合格率が低く、難関資格と言われる所以です。
＜きんざい＞ 合格率は１割程度で、最近は２割弱
| 学科試験 | 合格率 |
|---|---|
| 2025年1月 | 16.81% |
| 2024年9月 | 15.95% |
| 2024年5月 | 16.95% |
| 2024年1月 | 8.72% |
| 2023年9月 | 13.00% |
| 2023年5月 | 3.51% |
［１級実技］・・・１級の学科試験に合格するか、ＣＦＰ認定者であることが受験資格。学科とは別日程で実施。
＜日本ＦＰ協会＞ 受験者層が一定水準以上の人に限られるため、合格率は８～９割程度と高め。筆記試験形式で行われます。
| 実技試験（FP協会） | 合格率 |
|---|---|
| 2024年9月 | 82.4% |
| 2023年9月 | 96.2% |
| 2022年9月 | 99.0% |
| 2021年9月 | 93.8% |
| 2020年9月 | 97.7% |
＜きんざい＞ 受験者層が一定水準以上の人に限られるため、合格率は８～９割程度と高め。面接形式で行われます。
| 実技試験 | 合格率 |
|---|---|
| 2025年2月 | 83.25% |
| 2024年9月 | 88.21% |
| 2023年6月 | 84.8% |
| 2024年2月 | 87.96% |
| 2023年9月 | 80.10% |
| 2023年6月 | 84.80% |
ＣＦＰやＡＦＰって何？
「ＣＦＰ（サーティファイド ファイナンシャルプランナー）」
「ＡＦＰ（アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー）」
というものがあります。
これらは日本ＦＰ協会が主催する認定資格です。
ＡＦＰは、２級技能士試験に合格後、ＡＦＰ認定研修を修了することで「ＡＦＰ認定者」となることができます。
一方、ＣＦＰは「ＡＦＰ認定者」であることを要件に、６科目（「ファイナンシャル・プランニング技能士」と同じ）の試験に合格することで取得出来ます。
試験は１科目ずつ数年かけて取得してもよく、各科目とも合格率は３～４割程度となっています。
６科目揃えれば、「ＣＦＰ認定者」となることができます。
ＡＦＰの難易度は「２級ファイナンシャル・プランニング技能士」と同程度
ＣＦＰの難易度は「１級ファイナンシャル・プランニング技能士」と同程度
です。
「ＣＦＰ認定者」になれば、「１級ファイナンシャル・プランニング技能士」の学科試験が免除され、実技試験に合格すれば、「１級ファイナンシャル・プランニング技能士」になることが出来ます。（ダブルライセンス）
まとめ
フィナンシャルプランナーの資格としては、
国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」と、
日本ＦＰ協会が主催する認定資格「ＣＦＰ（サーティファイド ファイナンシャルプランナー）」「ＡＦＰ（アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー）」
があります。
これらの資格の試験範囲は、ライフプラン、保険、金融、税、不動産、相続などの６分野に及び、お金に関する全般を習得しなければ合格出来ません。
特に「１級ファイナンシャル・プランニング技能士」や「ＣＦＰ（サーティファイド ファイナンシャルプランナー）」は合格者数が少なく、高難度の資格であり、確かな知識を有している証とも言えるでしょう。
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