「銀行に事業計画を出してくれと言われたけど、どう書けばいいかわからない」
そんな悩みを、多くの社長さんは持っています。
そもそも、経営者としての想いは誰よりも強い。
でも、それだけでは銀行には響かないのです。
では、銀行が「融資したくなる」事業計画とは、どんなものか？
この記事では、金融機関が納得する「事業計画の型」を、わかりやすくご紹介します。
銀行の視点：「返せるかどうか」だけ見ている
まず、銀行は何を基準に融資の判断をするのでしょうか？
それは、「この会社はお金を返せるか」という一点です。
つまり、どんなに夢や情熱に満ちていても、それが「数字で裏付け」されていなければ評価されません。
銀行員はビジネスのプロではありません。
あなたの事業が「成功するかどうか」よりも、数字的に破綻していないかどうかを冷静にチェックしているのです。
銀行が求める「事業計画」の３つのポイント
銀行が安心できる事業計画には、次の３つの要素が必要です。
① 現状分析があるか
まず、現状をどう捉えているか。これが曖昧だと、先の見通しも信用されません。
- なぜ売上が落ちたのか？
- なぜ利益が出ていないのか？
- 強みと弱みは何か？
これらを冷静に書けていると、「この社長は現実を見ている」と評価されます。
②計画に「根拠」があるか
次に、「こうすれば良くなる」という改善計画が必要です。
でも、ただ「売上を2倍にする」ではダメです。
・誰にどう売るのか？
・それはどんな市場なのか？
・具体的な施策やコストは？
こういった“根拠”がしっかりある計画は、信頼されます。
③お金の流れが見えるか（収支計画）
売上・利益の見込みだけでなく、
- 仕入・経費・人件費などの見積もり
- 資金繰りやキャッシュフロー
- 借入返済とのバランス
まで落とし込まれていれば、金融機関は安心します。
「利益は出るけど資金が足りない」という事態は、実はよくあるのです。
事業計画の「型」をご紹介
ここまでの内容をふまえて、銀行向けに好印象を持たれる「事業計画の型（構成）」を、以下にご紹介します。
【銀行が好む事業計画フォーマット】
- 会社概要
社名・代表者・事業内容・沿革・取引先など基本情報。 - 現状の課題認識
現状の業績推移、問題点、課題の背景。現実を直視する姿勢を。 - 今後の方針と戦略
具体的な改善策・商品戦略・営業手法・販路拡大方法など。 - 数値計画（3か年推移）
売上・粗利・経常利益など。可能ならキャッシュフローも添える。 - 資金の使途と返済計画
借入金の使い道・期待される効果・返済原資（どこから返すか）。 - 強み・外部支援
自社の強み、支援者（顧問・税理士・外部専門家）の存在など。
事業計画に「人の顔」を見せる
銀行にとって、融資先は「数字」だけでなく「人」でもあります。
つまり、事業計画は「社長の人柄」や「本気度」も伝えるツールです。
- なぜこの事業に取り組むのか
- どうして立て直したいのか
- 自分はどう覚悟しているのか
こうした想いを、最後に少しだけ書くと、ぐっと心に響く計画になります。
まとめ：想い×数字＝銀行が動く
銀行が喜ぶ事業計画には、「夢」よりも「現実」「数字」が必要です。
ただし、「社長の想い」がダメなわけではありません。
想いを数字で裏付ける
これが、銀行の信頼を勝ち取る最強の方法です。
ご相談はこちらから
「事業計画書を一緒に作ってほしい」とお考えの方、ぜひお気軽にお問合せ下さい。
文書作成のプロである行政書士・１級ＦＰ技能士が、数字に裏付けられた事業計画書作成のご支援をいたします。
下記リンク先よりご連絡をいただければ、速やかにお返事をさせていただきます。