~銀行選びで資金繰りが変わる~
「うちは地元の〇〇銀行と昔からの付き合いがあるから…」
そんな理由だけで銀行を選んでいませんか?
実は、銀行選びで資金繰りのしやすさ、経営の安定度が大きく変わることがあります。
融資の条件、対応のスピード、そして将来のパートナーとしての「相性」は、経営者にとって見逃せないポイントです。
今回は、「付き合うべき銀行」と「避けるべき銀行」の特徴を、分かりやすく解説します。
付き合うべき銀行の特徴
1.経営を理解しようとしてくれる銀行
「最近の売上どうですか?」「新しい取引先は順調ですか?」など、ビジネスの内容に興味を持ち、話を聞こうとする銀行は、あなたの会社を“融資先”ではなく、“パートナー”として見ています。
逆に、書類ばかりを重視して、実態を見ようとしない銀行は、表面的な数字でしか判断していません。
経営者の思いに耳を傾け、現場を見に来る銀行は信用できます。
2.提案力がある銀行
単に「いくら貸せます」だけでなく、「運転資金と設備資金は分けましょう」「〇〇制度融資が使えますよ」といった、資金調達の選択肢を広げてくれる銀行は頼もしい存在です。
補助金、助成金、自治体制度など、周辺の資金情報にも詳しく、こちらの立場に立って考えてくれる銀行は、経営を一段上に引き上げてくれる味方です。
3.返済条件を柔軟に相談できる銀行
経営には波があります。売上が落ちたり、予期せぬ支出が重なったりすることもあるでしょう。
そんな時、「リスケ(返済条件の変更)」や「元金据え置き」の相談に、柔軟に応じてくれる銀行は、長く付き合う価値があります。
逆に、ちょっとでも遅れるとすぐ「信用が落ちますよ」とプレッシャーをかけてくる銀行は、慎重に付き合う必要があります。
4.地元企業に実績のある銀行
あなたと同じような業種・規模の企業に対して、融資実績が豊富な銀行は、審査にもノウハウがあります。
業界特有の事情や課題を理解してくれているため、説明も通じやすいです。
「同じ地域」「同じ規模」「同じ業種の支援経験がある」銀行は、身近で頼れる存在になるでしょう。
避けるべき銀行の特徴
1.「貸す気がない」のに営業してくる銀行
初めはにこやかに訪問してきても、いざ話をすると「まだ決算書が弱いですね」「保証人が必要です」など、まったく融資するつもりがない銀行もいます。
営業だけで実行力がない銀行は、時間のムダです。
冷静に見極めましょう。
2.説明がなく、書類ばかり要求してくる銀行
「この書類を出してください」と言われても、「なぜその書類が必要なのか」の説明がない。
これは、事務的に対応している証拠です。
コミュニケーションが一方的な銀行は要注意。
対等な関係が築けません。
3.「他行で借りているならウチはやりません」という銀行
中小企業にとって、メインバンク一本ではなく、複数の銀行とバランスよく付き合うのが理想です。
しかし中には「ウチがメインじゃなきゃ融資はできません」と言ってくる銀行もあります。
独占的な姿勢の銀行とは、慎重に距離を取ったほうがいいかもしれません。
4.態度が急に変わる銀行
融資を受けた直後は丁寧だったのに、少し業績が悪くなっただけで急に冷たくなる・・・
これは経営者からの信頼を裏切る行為です。
信頼は双方向。
こちらが誠実に向き合っているのに、態度を変えるような銀行とは、長く付き合うべきではありません。
銀行も選ばれる時代
かつては「銀行に選ばれる立場」でしたが、今は違います。
銀行が企業を選ぶように、企業も銀行を選ぶ時代です。
「貸してくれるならどこでもいい」ではなく、「信頼できる銀行と長く付き合う」視点が、これからの資金繰りの安定を生み出します。
銀行はあくまで経営の“道具”であり、“目的”ではありません。上手に選んで、強い味方にしましょう。
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