~信用を失うリスクと、再び借りられるための道~
「リスケ」とは、銀行への返済条件(スケジュール)を見直してもらうことです。
たとえば、毎月の返済を減らしたり、元金返済を一時止めてもらうなどが該当します。
資金繰りが厳しいときの対策として一時的には助かりますが、大きなデメリットがあります。
それは、「新規融資が止まる」ことです。
なぜ新規融資が止まるのか?
リスケをすると、銀行はその会社を「返済に支障がある」と見なし、行内での格付けを下げます。
すると「今後この会社には新たな融資をしてはいけない」というルールが働き、実質的に借入ができなくなります。
しかもこれは、その銀行だけでなく、他の金融機関にも情報が伝わるため、どこからも借りられない状態になります。
再び借りられるようになるには?
一度リスケをすると、信用の回復には時間がかかります。具体的には以下のような条件を満たす必要があります。
- リスケ後の返済を一度も遅れずに継続する
- 黒字決算を続ける(利益が出ていること)
- 債務超過の解消など財務の健全化
- 通常返済に戻った後、1~2年の実績を積む
つまり、「リスケ後3~5年は新規融資が難しい」と考えておいた方がよいでしょう。
リスケは最終手段と心得る
どうしても資金が尽きそうなときの“延命策”としてリスケは有効です。
ただしその代償は、「銀行の信用を一時失うこと」。
新たな借入や設備投資の自由が奪われます。
だからこそ、リスケに至る前にやるべきことは多くあります。
経費削減、資産売却、補助金の活用、別の資金調達ルートなどを早めに検討することが重要です。
まとめ
リスケは「資金繰りの一時的な救済策」ですが、同時に「信用低下の宣言」でもあります。
軽く考えると、経営の自由を長く奪われることになるので、慎重な判断が必要です。
いざというときの手段として覚えつつも、「どうしたらリスケせずに済むか」を日頃から考えておくことが、社長としての腕の見せ所です。
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