~銀行が見る“もうひとつの数字”~
「黒字なのに、なぜか銀行に融資を断られた…」
そんな経験をお持ちの社長は少なくありません。
会計上はしっかり利益が出ているのに、なぜ銀行は首を縦に振らないのか?
その理由は、「銀行が見ているのは利益だけではない」からです。
黒字=安心ではない
まず知っておくべきは、「利益が出ている=お金が増えている」ではないという点です。
たとえば――
・売上が立っていても、回収が数ヶ月後
・減価償却で利益は少なく見えるが、現金は減っていない
・在庫が増えて帳簿上は利益が出ていても、現金は減っている
つまり、帳簿上の黒字と、実際の資金繰りは必ずしも一致しないのです。
銀行が本当に見ているのは?
銀行が重視するのは、「返済できるかどうか」。
つまり、キャッシュフロー(資金繰り)です。
たとえば、以下のような「現金ベースの利益」を見ています。
・営業利益+減価償却費
・税引後利益+減価償却費-元本返済額
このキャッシュベースの数値がマイナスであれば、「返済余力なし」と判断されるのです。
加えて、銀行はこんな点もチェックしています:
・売掛金や在庫が過大ではないか
・短期資金で長期投資していないか
・社長が役員貸付金で会社の資金を引き出していないか
黒字倒産は現実にある
帳簿上は黒字なのに、支払いができずに倒産する「黒字倒産」。
これは資金管理ができていない結果です。
銀行は、利益よりも「資金が回っているかどうか」を重要視しています。
銀行が貸したくなる会社とは?
次のような会社は、銀行から信頼されやすくなります:
・資金繰り表を作って、未来の資金の流れを見える化している
・決算書がシンプルで、役員貸付や過剰在庫がない
・短期・長期の借入金の使い分けができている
・利益よりもキャッシュを重視した経営ができている
まとめ:見せるべきは「返済力」
黒字であっても、資金が足りなければ融資は通りません。
銀行が見たいのは、「今後も安定して返済できるかどうか」です。
「なぜ貸してくれないんだ」と悩む前に、まずはキャッシュフローを整えること。
そして、「銀行が見る数字」に合わせて会社の姿を見せていきましょう。それが、融資に強い会社への第一歩です。
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