～「経営セーフティ共済」で万一に備える～
「得意先が突然倒産して、売掛金が回収できずに資金ショート…」
そんな連鎖倒産のリスクから中小企業を守る制度があるのをご存知ですか？
それが「経営セーフティ共済（中小企業倒産防止共済）」です。
取引先が倒産したときに、無担保・無保証・無利子で共済金を借りられる、国の共済制度です。
万一のときの資金繰りをサポート
たとえば、売掛金が入らず仕入先への支払いができない…そんな時でも、あらかじめ加入して掛金を積み立てておけば、最大8,000万円まで借入が可能（掛金総額の10倍が上限）。
しかも無利子・無担保・保証人不要と、かなり心強い制度です。
掛金は全額経費で節税にも
掛金は月5,000円～20万円の範囲で自由に設定でき、全額が損金（法人）または必要経費（個人事業）として処理可能。積立上限は800万円まで。
節税しながら万一に備えることができます。
使えるのは「加入していた人だけ」
この制度は、取引先が倒産してから加入しても間に合いません。
今は順調でも、いざという時のために**「備え」が必要です。**
加入できるのは中小企業だけ
加入できるのは、以下のような規模の中小企業や個人事業主です：
- 製造業・建設業・運輸業など：資本金3億円以下 or 従業員300人以下
- 卸売業：資本金1億円以下 or 従業員100人以下
- 小売業・サービス業：資本金5,000万円以下 or 従業員50～100人以下
※医療法人・NPO法人などは対象外
注意点と補足
- 「取引先が夜逃げした」だけでは貸付対象外となるため、倒産の証明（破産手続きなど）が必要です。
- 借入をすると、積立掛金の一部が消滅する点も理解しておきましょう。
- 一時的に資金が必要な場合は、「一時貸付制度」もあり、共済金の95％を上限に借入が可能（年0.9％）。
まとめ
経営セーフティ共済は、「倒産の連鎖」を防ぐ保険のような制度です。
得意先の倒産は、いつ誰に起こるかわかりません。資金ショートで自社まで倒れてしまわないために、いまのうちに備えておくことが、堅実な経営判断です。
加入は取引銀行や商工会議所から申込みできます。
興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
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