燕三条工場の祭典2025に行ってきました。
2日間で8社を見学し、農機具、髪切り鋏、秤、チタンタンブラー、カトラリー、サウナなど、多彩なものづくりの現場を体感。
地元製造業の技術と情熱をお伝えします。
はじめに
こんにちは。新潟・燕三条地域で中小企業の財務コンサルティングを行っている本間です。
10月初旬に開催された「燕三条工場の祭典2025」に行ってきました。
2日間で計8社の現場を見学し、職人の方々から直接お話を伺いながら、技術や歴史、そして未来への挑戦を肌で感じることができました。
(※以下に紹介する各社の製品・事業内容は主な一例であり、幅広い分野で活躍されています)
1日目の訪問先
① 近藤製作所(農機具:鍬など)
鍬などの農機具を製造する老舗企業。
伝統的な手打ち技術を受け継ぎながらも、現代の需要に応じた製品づくりを続けています。
鍛冶場に響く鉄の音から、燕三条のものづくりの原点を感じました。
② 山村製作所、コスモ・スミス(髪切り鋏)
プロ仕様の髪切り鋏を得意とする会社。
カスタムオーダーに対応し、一人ひとりのニーズに合わせた製品を生み出しています。
「付加価値を生むものづくり」とは何かを考えさせられる現場でした。
③ 田中衡機工業所(計量器:トラックスケール等)
従業員100名以上を抱える大規模企業。
トラックごと重量を量るスケール、豚舎用秤、船上で魚を量る水産用秤など、ユニークで多様な製品を展開。
精度と信頼性を追求する姿に圧倒されました。
2日目の訪問先
④ Wing-D(溶接・研磨)
40代の若手社長が立ち上げた新進気鋭の会社。
溶接や研磨の技術を基盤に、これからの成長が期待される勢いを感じました。
地域の未来を担う存在として注目したい企業です。
⑤ ホリエ(チタン製品:ビアタンブラー、カトラリー等)
チタン加工を得意とし、虹色に輝くチタンビアタンブラーやカトラリーなど、独自性あふれる製品を展開。
軽くて強いチタンを、美しく仕上げる技術に感動しました。
実用性とデザイン性を兼ね備えた製品は、燕三条ブランドの魅力を象徴しています。
⑥ 一菱金属(キッチン金物)
黒塗りのスタイリッシュなショールームが印象的。
キッチン金物を手掛ける企業で、社長の温和で落ち着いた雰囲気が会社全体の魅力につながっているように感じました。
「製品+見せ方」にも力を入れた姿勢が印象的でした。
⑦ 青芳(サウナ、福祉食器、木製製品)
自社開発のサウナを製造しているほか、高温で柄を変形できるカトラリーなどの福祉食器がとても斬新でした。
さらにリノベーションや木製製品も展開し、金属加工が主流の燕三条で異彩を放っています。
新しい発想でものづくりの可能性を広げる企業だと感じました。
⑧ サクライ(カトラリー)
世界的に知られる燕ブランドのカトラリーメーカー。
オリンピック選手村でも使用された実績を持ち、世界へと発信する姿は地元の誇りです。
伝統と革新が融合した姿勢に感銘を受けました。
学びと気づき
今回の訪問を通じて強く感じたのは、
- 伝統を守りつつ、常に新しい挑戦を続けていること
- 「使える製品」だけでなく「価値ある製品」をつくり出していること
- 地元から世界へ発信する力があること
でした。
農機具から髪切り鋏、秤、チタン製タンブラー、カトラリー、そしてサウナまで。
燕三条のものづくりは想像以上に幅広く、その奥深さを改めて実感しました。
まとめ
「燕三条工場の祭典」は単なる展示会ではなく、地域全体が一体となって発信する学びの場だと感じました。
今回は時間の関係もあり、訪問は計8社でしたが、それぞれに独自の強みがあり、未来への挑戦を続けています。
県外からも多くの来場者が訪れており、全国的な関心の高さを肌で実感しました。
地元の一人として、この文化を誇りに思うとともに、来年以降も多くの方に足を運んでいただきたいと願っています。
さらに財務コンサルタントの立場から見ても、これらの企業は単に製品を作るだけでなく、ブランド力を活かした投資判断や、持続的な資金繰りの仕組みづくりが不可欠だと感じました。
高い技術と情熱を持ちながらも、資金面で苦労する中小製造業は少なくありません。
だからこそ、数字の裏付けを持って経営を支えることが、地域のものづくりを未来につなげる力になると改めて確信しました。
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