新潟・燕三条エリアの中小企業経営者へ。プロパー融資のメリットをわかりやすく解説。
信用保証協会付き融資との違いや、融資の種類と難易度、地域金融機関との上手な付き合い方を紹介します。
はじめに
こんにちは。中小企業の財務コンサルタントを専門とする行政書士・1級FP技能士・銀行融資診断士®の本間です。
銀行融資といっても、その種類や難易度はさまざまです。
特に地域で事業を営む中小企業にとって、「プロパー融資」をどう位置づけるかは、資金繰りの安定や成長戦略に直結する重要なテーマです。
今回は、信用保証協会付き融資とプロパー融資の違いを軸に、融資の種類ごとの特徴と難易度、そしてプロパー融資のメリットと活用戦略を解説します。
融資形態ごとの特徴
手形割引
売掛先から受け取った約束手形を、銀行に持ち込んで現金化する方法です。
将来の入金を前倒しする形で、最も利用しやすい調達手段の一つ。
ただし、自社よりも取引先の信用力が重視されるため、相手の評価次第では利用できないこともあります。
手形貸付
自社が銀行に約束手形を振り出し、融資を受ける方法です。
資金の用途は比較的自由ですが、期日に一括返済しなければならず、資金繰りに負担がかかりやすい点に注意が必要です。
証書貸付
最も一般的な融資形態で、契約書(証書)に返済条件や金利を明記して借入を行います。
設備投資や長期運転資金など幅広い用途に利用でき、分割返済が可能なため、中小企業にとって扱いやすい融資です。
当座貸越
あらかじめ銀行と限度額を契約し、その範囲で自由に借入・返済ができる仕組みです。
必要なときに即座に借りられる柔軟性がありますが、銀行にとってリスクが高いため、信用力のある企業でなければ利用できません。難易度は最も高い部類に入ります。
融資形態の難易度まとめ
👉 手形割引 < 手形貸付 < 証書貸付 < 当座貸越
資金用途による違い
設備資金
工場建設や機械購入など、対象が明確な資金です。銀行側も担保評価がしやすいため、比較的借りやすいといえます。
運転資金
仕入代金や人件費など、日常の事業運営に必要な資金です。
用途が広いため、銀行にとっては回収リスクを感じやすく、設備資金よりも審査は厳しくなります。
資金用途の難易度まとめ
👉 設備資金 < 運転資金
保証形態による違い
信用保証協会付き融資
信用保証協会に保証料を支払い、万が一返済できなくなった場合は協会が銀行に代位弁済する仕組みです。
- メリット:創業期や財務基盤が弱くても借りやすい
- デメリット:保証料が必要、無担保枠は全金融機関合計で8,000万円まで
プロパー融資
保証協会の保証を付けず、銀行が自らリスクを取って実行する融資です。
- 条件:財務内容や経営姿勢に対する信頼がなければ受けられない
- 評価:受けられること自体が「金融機関から高い評価を受けている証」
- 注意点:以前はプロパー融資だったのに保証付きへ切り替えを求められる場合は、金融機関の評価が下がっているサイン
保証形態の難易度まとめ
👉 信用保証協会付き融資 < プロパー融資
プロパー融資のメリット
プロパー融資には、次のような大きな利点があります。
- 借入額に保証枠の制限がない
- 保証料が不要(コスト削減)
- 保証協会の審査が不要なため、スピーディーに着金できる
- 条件によっては低金利で融資を受けられる場合もある
- 信用保証協会融資と違い、返済不能時に債務免除があり得る
資金調達コストの低さ、スピード感、柔軟性という点で、企業にとって大きな武器になります。
戦略的に考えるプロパー融資
経営が順調なときはプロパー融資を基本に据え、保証協会の枠は将来に備えて温存するのが賢明です。
銀行側はリスクの少ない保証付き融資を勧めることが多いですが、経営者としては交渉を通じて可能な限りプロパー融資を確保しましょう。
特に中小企業の場合、メガバンクよりも地域の地銀や信用金庫との関係性を深め、プロパー融資を受けられる体制を整えることが、実務的にも現実的で有利です。
まとめ
- 融資は「形態」「用途」「保証の有無」で難易度が異なる
- 信用保証協会付き融資は借りやすいが、保証料と上限がある
- プロパー融資は難易度が高いが、受けられれば信用力の証となる
- 経営が順調なうちはプロパー融資を優先し、保証枠は将来に備える
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