金融庁の「つみたてシミュレータ」で積立投資の未来をイメージ。
複利とドルコスト平均法の効果、インデックス運用の安定性、さらに外国人投資家の動きを踏まえた個別株投資の可能性をわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 金融庁「つみたてシミュレータ」の特徴と使い方
- 積立投資の基本(時間と複利の力)
- ドルコスト平均法がリスクを抑える仕組み
- シミュレーション例①:毎月5万円×20年×利回り6%
- シミュレーション例②:20年で1,000万円を目標にする場合
- インデックス運用の安定感
- 個別株投資の伸びしろと、外国人投資家の存在感
はじめに
資産運用に興味はあるものの、「投資はお金持ちがやるもの」「リスクが怖い」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ですが実際には、私たちが普段から利用できる「積立投資」が、将来の資産形成にとても有効な手段となります。
金融庁が提供している「つみたてシミュレータ」を使えば、毎月いくら積み立てればどのくらい資産になるのかが簡単にイメージできます。
数字が見えることで「投資の力」を実感しやすくなります。
この記事では、シミュレーション結果を具体的に紹介しながら、積立投資の魅力と、さらに資産を伸ばすための個別株投資の視点まで解説します。
積立投資の魅力
複利の力を味方に
投資の世界で「複利」は最も重要な概念の一つです。
利益が出ると、その利益を再投資し、次は「元本+利益」に対してまた利益がつきます。
これが長期間続くと、雪だるま式に資産が増えていきます。
ドルコスト平均法でリスクを分散
積立投資の仕組みの中で大きな役割を果たしているのがドルコスト平均法です。
これは「毎回同じ金額で投資をする」方法のこと。
ポイントは、投資額は常に一定で変わらないということです。変化するのは「買える口数」です。
- 株価が高いとき:同じ金額で買える口数は少なくなる
- 株価が安いとき:同じ金額で買える口数は多くなる
結果として、価格が高いときには買いすぎず、価格が安いときには多く買えるので、購入単価が自然に平均化されます。
例で考えると…
毎月1万円を積み立てるとします。
- 株価1,000円のとき → 10口購入(1万円÷1,000円)
- 株価500円のとき → 20口購入(1万円÷500円)
- 株価2,000円のとき → 5口購入(1万円÷2,000円)
このように、安いときに多く、高いときに少なく、自然に買い分けられるのです。
結果的に、平均購入単価をならす効果が生まれ、「一度に高値で買って損をするリスク」を抑えられます。
これが積立投資が初心者に向いていると言われる理由のひとつです。
少額から始められる
まとまった資金がなくても大丈夫。
毎月少額からでもこつこつと始められるのが積立投資の強みです。
生活に無理のない範囲で継続することが何より大切です。
シミュレーション事例
つみたてNISAは3~10%の平均利回りが期待できるということで、利回りは真ん中の6%とします。
事例①:毎月5万円・20年・利回り6%
- 元本総額:1,200万円(5万円×240回)
- 将来資産額:2,267万円
- 増加分:約1,067万円

※ 金融庁ホームページより引用
コツコツ続けるだけで、元本の1.8倍以上に育つ可能性があります。
事例②:20年で1,000万円を目標にする場合
- 目標額:1,000万円
- 想定利回り:6%
⇒ 必要な毎月の積立額:22,054円


※ 金融庁ホームページより引用
このように、少額の積立額で将来の大きな目標を実現できることが見えてきます。
ちなみに元本だけですと
22,054円×20年(240月)=5,292,960円
です。
まずはシミュレータで体感してみよう
上の事例は一例にすぎません。
毎月の積立額や投資期間、想定利回りを変えるだけで、結果は大きく変わります。
※ 金融庁ホームページ
自分の生活スタイルや目標に合わせて数値を入力し、「未来の資産」を具体的にイメージしてみてください。
インデックス運用で安定した基盤を
積立投資を始めるなら、まずはインデックス運用がおすすめです。
インデックスファンドやETFを通じて市場全体に分散投資できるため、リスクを抑えながら安定したリターンを狙えます。
- 値動きが市場全体に連動するため安心感がある
- 信託報酬(コスト)が低い
- 長期投資に適している
個別株投資で伸びしろを狙う
株価を動かす外国人投資家
東京証券取引所の統計によれば、日々の売買代金の約7割は外国人投資家によるものです。
つまり、彼らが注目する企業に資金が流れ込み、その動きが日本株全体の株価を左右しています。
成長株は実際に存在する
統計的に見ると、1年間で株価が2倍になる会社が1,000社程度あるとも言われています。
もちろん全てを当てるのは難しいですが、成長企業を一部ポートフォリオに加えるだけでリターンは大きく変わる可能性があります。
選び方のヒント
- 普段から利用している商品やサービスを提供する会社
- 世界でブランド力を持つ企業
- EV・環境・健康など、社会の長期トレンドに沿った業種
まとめ
積立投資は「お金持ちだけの特権」ではなく、誰もが少額から始められる資産形成の仕組みです。
- 複利と時間で資産は大きく育つ
- ドルコスト平均法でリスクを分散できる
- インデックス投資で安定した基盤を作れる
- 個別株投資を加えれば、さらに成長の果実を狙える
まずは金融庁のシミュレータを触ってみることが第一歩。
数字を入力して未来を可視化すれば、資産形成の具体的なイメージが湧きます。
※ 金融庁ホームページ
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