三条市の「花てらす」さまにて、
2026年6月12日(金)に会員様・非会員様向けセミナー講師をさせていただき、
8名の方にご受講いただきました。
【演題】
「認知症になると、生活やお金は? ~将来困らないために、今やっておきたい備えを整理~」

当日の主なご質問
今回のセミナーで、参加者の皆様からいただいたご質問と回答の要旨です。
- 任意後見って、本当に必要?昔はなかった制度では?
→昔は家族が事実上対応していたケースも多かったと思われます。
ただ、現在は本人確認や権利保護の観点から、家族であっても当然に手続きができるとは限らなくなっています。
- 認知症になっても、家族がいれば契約できるのでは?
→判断能力が十分でない方の代わりに、家族が本人名義で契約を行うことは本来できません。
実際にはグレーな運用で進んでいるケースもありますが、後々トラブルになる可能性もあります。
- 不動産賃貸をしていなければ、家族信託は必要ない?
→賃貸不動産がなくても活用できるケースはあります。
ただ、資産構成が比較的シンプルな場合は、任意後見や遺言など他の制度の方が適していることもあります。ご家庭ごとに判断が必要です。
- 家族信託で身上監護はできる?
→家族信託は主に財産管理のための仕組みであり、身上監護を行うことはできません。
介護施設との契約や医療に関する支援などは任意後見制度の役割になりますので、両者を組み合わせて準備しておくことで、より安心につながります。
- 家族信託は継続的に費用がかかる?
→契約時や登記時には費用が発生しますが、その後の受託者報酬は必須ではありません。家族間で無報酬とすることも可能です。
ただし、契約内容によっては継続的な報酬を定める場合もあります。
- 認知症でも、銀行口座は凍結されないこともある?
→認知症になったからといって、必ず口座が凍結されるわけではありません。
銀行ごとの判断や個別事情によって対応は異なります。
ただし、家族が当然に預金を管理できる権利があるわけではなく、将来的に手続きが必要になるリスクはあります。
※セミナー終了後、「母は認知症だが、銀行にはその旨を伝えており、現在も年金の入金や引き出しはできている」という実例も共有いただきました。
- 銀行の代理人カードは誰でも作れる?
→利用条件や対象者は金融機関ごとに異なります。
一般的には、高齢や身体的事情などにより本人が窓口へ行けない場合に利用されることが多いですが、詳しくは各金融機関へご確認ください。
アンケートから見えた不安・関心
1. 特に印象に残ったこと
- 認知症になると預金が引き出せなくなる可能性があること
2. まだ決めていないこと・整理できていないこと
- 施設入所後、自宅や預金を誰が管理していくか
- 将来、誰に手続きを任せるか
3. 今のうちに整理しておきたいこと
- 任意後見制度を利用した方がよいのか
- 家族信託が自分の家庭にも必要なのか
- どの制度が自分に合っているのか
総括
今回のセミナーを通じて、多くの方が「任意後見」「家族信託」といった制度そのものよりも、
- 誰に手続きを任せればよいのか
- 自分にはどの制度が必要なのか
- 認知症になったとき、預金や自宅はどうなるのか
- 施設入所後、誰が財産を管理するのか
といった点に関心を持たれていることが分かりました。
また、
- 任意後見は本当に必要なのか
- 家族がいれば対応できるのではないか
- 賃貸不動産がなくても家族信託を活用する意味はあるのか
といったご質問もいただきました。
今回のアンケートからは、
「認知症対策の必要性は感じているが、自分にはどの制度が適しているのか判断が難しい」
という状況がうかがえました。
任意後見、家族信託、法定後見にはそれぞれ特徴があり、ご家族構成や財産状況によって選択肢は異なります。
一方で、
「自分にはどの制度が必要なのか分からなかった」
というご意見もいただきました。
今後は、より具体的な事例も交えながら、ご自身の場合に置き換えて考えやすい内容に改善していきたいと思います。
今後のセミナー予定
今後の開催予定は以下の通りです。
- 7月:「遺言書の必要性と書き方」
改めて遺言をテーマに、なぜ必要なのか、どう準備すべきかを詳しく解説いたします。
- 8月:「おひとり様の亡くなった後の備え」
行政手続きや各種解約、葬儀・埋葬まで 亡き後に周囲が困らないための備えをお伝えします。
関心の高いテーマが続きますので、ご興味のある方は今後のご案内をご確認いただき、お早目にお申し込み下さい。
なお、私は財務コンサルを専門分野としていますが、ご縁をいただき花てらす様にて月1回のペースで相続セミナーを開催しています。
実際にお話しを伺う中で、相続は単独のテーマではなく、財産の把握や将来設計と密接に関わる分野であることを改めて感じています。
今後はシリーズとして継続しながら、実務に即した形で分かりやすくお伝えしていく予定です。
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