
2026年8月21日(金)、新潟県行政書士会三条支部の研修会において、講師を務めさせていただきました。
当日は、三条支部のほか、他支部からも行政書士の皆様にご参加いただき、受講者は16名となりました。
行政書士は、許認可業務を通じてお客様の決算書や財務状況に触れる機会がある一方、
数字に苦手意識を持つ先生も少なくありません。
そこで今回は、許認可申請だけでなく、
その背景にある経営者の悩みまで幅広く受け止めるための視点として、
財務・資金繰りをテーマにお話ししました。
冒頭の講師紹介では、
行政書士としての登録年数はまだ浅いものの、
企業で30年間、経理・財務に携わってきた経歴をご紹介いただきました。
このたびは貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
演題
【第1部】
建設業許可だけでは見えない 社長の悩みとは?
~黒字の建設会社が資金繰りに悩むワケ~

【第2部】
銀行は会社をどう見ているのか?
~融資審査の裏側と金融機関との付き合い方~

研修内容
決算書、資金繰り、銀行融資などをテーマに、ワークを交えながら、
2時間30分にわたってお話ししました。
第1部では、建設業許可のお客様との関わりを入口として、
決算書の読み方や利益と資金繰りの違いについて解説しました。
損益計算書と貸借対照表の基本的な見方に加え、
黒字であっても資金繰りが厳しくなる理由や、
利益と実際のお金の動きが一致しない仕組みなどを取り上げました。
後半には、損益計画をもとに、電卓を使って
資金繰り表を作成するワークにも取り組んでいただきました。
第2部では、銀行が決算書や事業計画書をどのように見ているのか、
債務者区分や融資稟議の考え方、銀行担当者との付き合い方についてお話ししました。
また、日本政策金融公庫と民間金融機関の違いや、
企業の成長ステージと資金の目的に応じた、両者の使い分け・組み合わせ方についても解説しました。
質疑応答
研修後の質疑応答では、行政書士の実務や銀行取引について、さまざまなご質問をいただきました。
そのうち、主なものをご紹介します。
Q1 資金繰りのサポートは中小企業診断士の守備範囲という印象がありますが、行政書士が支援することはできますか
中小企業診断士には独占業務はなく、資金繰りのサポートにも特別な資格は求められません。
したがって、行政書士が資金繰りを支援することに業際上の問題はなく、サポートすることができます。
Q2 手許資金が潤沢な会社に、銀行が社債の発行を提案するのはなぜですか
銀行側の都合、具体的には、社債の取扱手数料を得たいという意図があるのではないかと考えます。
会社自身に事業拡大などの資金ニーズがあれば、提案に応じる選択肢もあります。
しかし、銀行から提案されたからといって、必ずしも会社にとって最善の方法であるとは限りません。
Q3 今回の研修内容を、行政書士業務にどのように生かせばよいですか
許認可申請の依頼に応えるだけでなく、
その背景にある経営者が抱える問題を幅広く拾い、アドバイスすることができれば、
顧客から大きな信頼を得られるのではないでしょうか。
許認可の中には、財務状況に関する資料の添付を求められるものもあります。
今回の研修内容を参照することで、財務状況を改善するための具体的な提案もできるようになると考えます。
Q4 財務を専門としていない行政書士が、お客様から資金繰り改善の相談を受けた場合、誰にサポートを依頼すればよいですか
当事務所では、資金繰りのサポートをメイン業務としています。
そのようなお客様がいらっしゃいましたら、ぜひ当事務所へご紹介ください。
当日いただいたご感想
受講された皆様からは、次のようなご感想をいただきました。
・時間があっという間に過ぎた
・進行スピードはちょうどよかった
・説明が滑らかで、分かりやすかった
・お客様である社長との対話で、銀行について同じ目線で話ができると思う
内容が多いため、自分ではやや駆け足になったと思う部分もありましたが、
今回の研修会の内容を、行政書士業務に生かせるものとして
受け止めていただけたことをうれしく思います。
会場の様子


受講後アンケート結果
後日掲載予定
研修・セミナー承ります
当事務所では、経営者、士業、支援機関などを対象に、
決算書の読み方、資金繰り、銀行融資、金融機関との付き合い方などをテーマとした研修・セミナーを承っています。
参加される方や研修の目的に応じて、講義内容やワークを組み立てます。
研修・セミナーをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。