〜融資再開までの道のりと落とし穴〜
資金繰りが厳しくなり、金融機関と交渉して返済条件の変更、いわゆる「リスケジュール(リスケ)」に成功した経営者の皆様。まずは交渉成立、お疲れさまでした。
毎月の返済額が軽くなり、一息つけたという方も多いことでしょう。
しかし、リスケは「終わり」ではなく、「再生のスタート」です。
むしろ、ここからが本当の経営改善の正念場。リスケに成功した後の行動次第で、会社の未来は大きく変わります。
今回は、リスケ後に中小企業の経営者が絶対に知っておくべき注意点を解説します。
リスケ後は「貸してもらえない期間」に突入する
リスケをすると、しばらくの間、新規融資が受けられなくなることがほとんどです。
理由は簡単で、金融機関側は「返済能力が不十分だからリスケしたのだ」と判断しているため、新たな融資には非常に慎重になります。
そのため、リスケをしたから資金繰りが安定するわけではないという点に注意が必要です。
✔ 資金繰りの見直しが最優先
リスケによって返済額が減っても、キャッシュフローが改善していなければ、再び資金ショートのリスクが出てきます。
月次の資金繰り予定表を作り、現預金の推移を常に把握しましょう。
「リスケ中に何をやったか」が次の信用を決める
金融機関は、リスケをした企業を「要注意先」としてモニタリングしています。
ただし、「リスケ=終了」ではなく、「企業再生に向けたスタートラインに立った」と捉えてくれる金融機関も多くあります。
では、リスケ中に何を見られているのか?
✔ 見られているのはこの3点
- 毎月の返済をきちんと続けているか
→ たとえ減額されていても、約束を守る姿勢は重要です。 - 財務内容が改善しているか
→ 売上回復やコスト削減、在庫圧縮など、具体的な努力が見えるかどうか。 - 報告・相談を怠っていないか
→ 金融機関とのコミュニケーションも評価対象。黙っていては逆効果です。
リスケ後の黒字化が最大のカギ
リスケをした企業が新たな信用を得るためには、営業利益ベースでの黒字化が絶対条件です。
帳簿上の利益(たとえば補助金や特別利益で出た一時的黒字)では不十分です。
黒字化は、「この会社は返済能力を取り戻しつつある」という最大の証拠になります。
✔ 黒字化に向けたチェックポイント
- 利益を生む商品・サービスに集中しているか?
- 販管費を適切にコントロールできているか?
- 利益を見ながら売上を伸ばす戦略になっているか?
経営改善計画書は「絵に描いた餅」にしない
リスケの際に提出した「経営改善計画書」。
これは金融機関との約束事であり、実行されていなければ再度の信頼失墜につながります。
定期的に進捗を振り返り、未達の場合は修正案を用意しましょう。
数字に基づいた改善の「成果」が見えるようにすることが重要です。
「通常返済への復帰」がゴール
リスケ状態は一時的な措置にすぎません。本来の目標は、「通常の返済に戻れるようになること」です。
通常返済に戻るには、以下の条件が求められます:
- 数期連続の黒字化
- 営業キャッシュフローのプラス維持
- 経営改善計画の達成
- コミュニケーションの信頼感
まとめ:リスケは「経営改善の猶予期間」
リスケは苦しい経営に一時的なゆとりを与えてくれるものですが、それは「準備期間」に過ぎません。
この期間に、いかに財務を立て直し、利益を出し、信頼を取り戻すか。
それが、将来的な新規融資や通常返済への復帰に直結します。
経営者が「もう借りられないから仕方ない」と思考停止するのではなく、「今こそ体質改善のチャンス」と捉えられるかどうか。
それが、企業の明暗を分けます。
「リスケ後こそが勝負どころ」
そう覚えて、今日からの一歩を踏み出しましょう。
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