こんにちは。中小企業の財務コンサルを専門としております行政書士・1級FP技能士・銀行融資診断士®の本間です。
地方都市の中小企業、とくに年商5億円未満の規模では「人が足りない」「お金が回らない」と悩む社長が非常に多いです。
一見すると「人」と「カネ」は別々の問題に見えますが、実際には「モノ(設備)」を介して密接に連鎖しています。
そしてこの連鎖が悪循環を生み、会社をじわじわと追い詰めていきます。
今回は、その悪循環の流れを整理し、抜け出すための具体的な視点をお伝えします。
人材が集まらないという出発点
まず、地方都市の大きな課題は人材不足です。
若手は都市部に流出し、地元に残る人材は限られています。
求人を出しても応募がゼロ、面接に来てもすぐ辞めてしまう、そんな話は珍しくありません。
とくに燕三条のようなものづくりの街では、技能職や製造職の高齢化が進み、熟練社員の退職が目前に迫っています。
技術を伝える若手がいないため、「技術はあるのに継承できない」という会社が増えています。
人材が集まらないことは単に人数の問題にとどまりません。
今いる従業員の負担が増え、労働環境が悪化し、さらに離職者が出るという悪循環が始まります。
これがすべての出発点です。
設備更新が遅れるという連鎖
次に影響を受けるのが「モノ」、つまり設備です。人が足りない会社ほど設備投資が遅れがちになります。
理由は二つあります。
- 新しい設備を導入しても、それを扱える人材がいない
高度な機械やシステムを導入しても、オペレーションを担える人が不足していれば宝の持ち腐れです。
- 資金的に余裕がなく、投資に踏み切れない
人材不足で売上が伸び悩み、利益も十分に残らないため、銀行に対しても強気に融資を頼めず、更新を先送りにせざるを得ません。
結果として、老朽化した機械をだましだまし使い続けることになります。これが次の問題を生み出します。
生産効率が下がり、信頼と価格交渉力が揺らぐ
人材不足と設備の老朽化が重なると、現場では生産効率が確実に低下します。
- 段取り替えに時間がかかる
- 修理やメンテナンスで稼働が止まる
- 熟練社員に負担が集中し、さらに離職リスクが高まる
この状態では納期遅れが頻発し、取引先からの信頼を損ねます。
信頼が揺らげば、次の発注は減り、結果として「需要はあるのに自社に十分な仕事が回ってこない」という事態に陥ります。
さらに、少ない取引先に依存するようになると、立場は弱くなります。
材料費や人件費が上がっても、価格転嫁を認めてもらえず、「利益の出る価格で売れない」という悩みが深刻化します。
つまり、生産効率の低下は「売り先開拓の必要性」と「価格交渉力の低下」に直結していくのです。
資金繰りが苦しくなる最終局面
こうした現場の問題は、最後に「カネ」の問題として表面化します。
- 売上が思うように伸びない
- 利益率が下がる
- 運転資金が不足する
- 銀行からの評価も下がり、融資を受けにくくなる
資金繰りが苦しくなれば、ますます人材確保や設備投資に回す余裕がなくなり、悪循環が固定化していきます。
悪循環の全体イメージ
人材不足
↓
設備更新が遅れる(モノ)
↓
生産効率が下がる
↓
納期遅れ・信頼低下
↓
受注減少・価格交渉力低下
↓
資金繰り悪化(カネ)
このように、「人・モノ・カネ」は相互に影響し合い、負のスパイラルを作っているのです。
悪循環を断ち切る3つの視点
では、どうすればこの流れを止められるのでしょうか。ポイントは3つです。
- 人材に依存しすぎない仕組みづくり
作業の標準化やマニュアル化を進め、熟練社員だけでなく誰でも回せる体制を整えることが重要です。
- 資金繰りの見える化
月次で資金繰り実績表を作成し、先々の資金不足を早めに察知する。これにより、銀行交渉もスムーズになり、設備投資や人材施策に前向きな判断ができます。
- 販路開拓と価格交渉力の強化
EC直販、海外展開、異業種連携など、自社が価格決定権を持てる売り先を増やすこと。販路の多角化が価格転嫁の余地を広げ、利益率改善につながります。
まとめと行動の第一歩
中小企業の社長が悩む「人」と「カネ」の問題は、設備という「モノ」を介して連鎖し、悪循環を作ります。
人材が集まらない → 設備の更新が遅れる → 生産効率が下がる → 信頼低下と価格転嫁困難 → 資金繰り悪化
この流れを断ち切るには、経営者自身が「人・モノ・カネは一体で動いている」という視点を持つことが欠かせません。
まずは資金繰りの現状を「見える化」することから始めましょう。
数字が見えれば、銀行との交渉も、設備投資の計画も、人材施策も、すべてが現実的な議論になります。
私は、三条・燕を中心に「資金繰り改善」と「財務支援」を専門に活動しています。
もし同じような悩みをお持ちなら、ぜひ一度ご相談ください。
社長と一緒に、この悪循環を断ち切り、会社を持続的に成長させる道筋を描いていきましょう。
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