損益計算書を売上や黒字だけで判断していませんか?実は倒産リスクに直結する6つの危険サインがあります。
P/Lの正しい見方を身につけ、資金繰り悪化を未然に防ぎましょう。
はじめに
こんにちは。中小企業の資金繰り改善や融資支援を専門にしている行政書士・財務コンサルタントの本間です。
「売上が増えているから大丈夫」
「黒字だから安心」
多くの中小企業経営者が、損益計算書をこのように表面的にだけ見て判断してしまいます。
しかし実際には、その裏に将来の資金繰り悪化や倒産リスクにつながる危険サインが隠されています。
損益計算書(P/L)は会社の健康診断のようなもの。
売上や利益だけでなく、細かな指標を見てこそ本当の状態が分かります。
今回は、P/Lから読み取れる6つの危険サインを解説します。ぜひ自社の数字と照らし合わせながらチェックしてください。
危険サイン① 売上高の減少
売上高の減少は最も分かりやすいサインです。
単月の上下はよくあることですが、前年同月比や数年連続での減少は要注意。顧客離れや競合の台頭といった構造的な問題の可能性があります。
チェック方法
- 前年比や過去3年スパンでの推移を確認
- 顧客別・商品別で売上の内訳を分析
- 特定顧客への依存度を把握
危険サイン② 売上総利益率(粗利率)の低下
粗利率とは、売上から仕入や原材料費を引いた「売上総利益」が、売上に占める割合です。
例:売上100に対し仕入60 → 粗利40、粗利率40%。
粗利率が低下している場合、売上が増えても利益が残らず、資金繰りは悪化します。
原因は原価高騰や過度な値引き競争が多いです。
チェック方法
- 粗利率の月次推移をグラフ化
- 商品別・サービス別に利益率を算出
- 原価計算や仕入条件を定期的に見直す
危険サイン③ 固定費の上昇
人件費、家賃、減価償却費などの固定費が増え続けると、売上が横ばいでも利益を圧迫します。
チェック方法
- 販売費及び一般管理費の推移を確認
- 売上に占める固定費比率を算出
- 増加が一時的要因か、恒常的かを判別
対応策
不要な契約や遊休資産の整理、業務効率化による削減が有効です。
アウトソーシング活用で固定費を変動費化する方法もあります。
危険サイン④ 営業利益の継続的な減少
営業利益は「本業で稼ぐ力」を示す指標です。
売上や粗利が一定でも、営業利益が減少しているなら本業の収益構造が悪化しているサインです。
チェック方法
- 営業利益率の推移を数年間で比較
- 部門別損益を算出し、不採算部門を特定
- 販売管理費の内訳を詳細に確認
対応策
赤字部門の改善や撤退、費用対効果を意識した販管費管理が必要です。
危険サイン⑤ 経常利益が営業外収益に依存している
補助金、助成金、受取利息、為替差益などの「営業外収益」で黒字を維持している場合、本業の赤字を覆い隠している危険性があります。
チェック方法
- 営業利益と経常利益の差額を確認
- 営業外収益の割合が大きくないかを見る
対応策
本業で利益を出すことが最優先。営業外収益は“追い風”と位置づけるべきです。
危険サイン⑥ 当期純利益が特別利益に支えられている
資産売却益などの特別利益で純利益を黒字化している場合も危険です。
本業の赤字を隠し、一時的に数字を良く見せているだけだからです。
チェック方法
- 特別利益・特別損失の科目を必ず確認
- 本業である営業利益が黒字かどうかを重視
対応策
資産売却はあくまで一時的措置。本業の利益改善こそが最重要課題です。
まとめ:P/Lを“会社の健康診断”に
損益計算書は単なる数字の羅列ではなく、会社の健康状態を示すカルテです。
- 売上高の推移
- 粗利率の変化
- 固定費比率
- 営業利益・経常利益・純利益の質
これらを毎月の試算表で確認し、危険サインを早期発見することで、資金繰り悪化や倒産リスクを未然に防げます。
「黒字だから大丈夫」と思う前に、ぜひ今回の6つの視点で自社の損益計算書を見直してみてください。
それが会社を守る最初の一歩です。
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