こんにちは。中小企業財務コンサルを専門としております行政書士、1級FP技能士、銀行融資診断士®の本間です。
「最近、役所の対応がずいぶん親切になった」「マイナポータルやオンライン申請も増えて、わざわざ専門家に頼む必要がないのでは?」
そんな声を耳にすることが増えてきました。
行政手続きのDXが進む中、「行政書士の仕事って今後なくなるのでは?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げると、一部の業務は確かに減少する傾向にありますが、行政書士の本質的な役割はむしろ広がりを見せています。
この記事では、「なぜそう言えるのか?」をわかりやすく解説します。
役所の“親切さ”が進んでいる現状
ここ数年、各自治体や省庁では、以下のような取組みが加速しています。
- わかりやすい記載例や動画マニュアルの配信
- 電子申請ポータルの充実(例:jGrantsやe-Gov)
- 役所職員による窓口サポートの充実
- AIチャットボットによる案内
- 一部業務の自動化(自動車登録や住民票取得など)
これらにより、たしかに「ちょっとした申請は自分でできる」ようになりました。
特に、マイナンバーカードの普及と連携したサービスの拡充により、以前よりもスムーズに行政手続きが進められるようになってきています。
「親切な役所」が奪うのは“形式的な申請”だけ
役所の改善によって減っていく行政書士業務は、主に形式的・単純な申請代行です。
たとえば…
- 車庫証明、軽微な変更届、住民票取得など
- 決まった様式に沿って提出するだけの単純届出
- 条件が単純な補助金申請(例:定額給付金等)
これらは、制度の簡略化が進むことで、依頼コストを抑えたい方が「自分でやってみよう」と思えるようになったのです。
しかし実際の現場では、行政書士が担う仕事の中でも本当に求められている部分は、こうした手続き代行ではないのです。
行政書士の本質的な役割は“判断”と“構成”にある
行政書士が強みを発揮するのは、次のようなケースです。
判断が必要な場面
「この補助金とあの制度、うちの事業に合ってるのはどっち?」
「許認可が必要なのは分かったけど、どういう計画を出せば通る?」
→ 制度の選定や方向性の助言が求められます。
説得力のある資料構成
特に補助金・融資・許認可の分野では、“ただ書く”ではなく、“通るように書く”ことが重要になります。
たとえば、
- 事業再構築補助金などで採択される計画書のロジック構成
- 建設業許可申請における「経営業務管理責任者」や「財産的基礎」の証明
- 外国人ビザ申請における実体証明と在留目的の整合性
こうした「書類の向こう側」を理解した上での記載は、行政の職員ではサポートできません。
申請の“前後”を支援できるのも行政書士の強み
行政の対応はあくまで「申請された内容に対して、受け取る・審査する」立場です。
一方で行政書士は、その前後を含めて「実現可能な計画」や「リスクを見越した設計」を行う立場にあります。
| フェーズ | 行政の対応 | 行政書士の支援 |
|---|---|---|
| 申請前 | 制度案内 | 要件確認、方向性整理、戦略的助言 |
| 申請時 | 書類受付 | 必要書類の収集・整備・記載、根拠の構築 |
| 審査中 | 結果通知 | 補足対応、修正案提示、質疑対応 |
| 採択後 | 管理対象外 | 実行支援、報告書作成、次回戦略へ |
このように、行政書士は単なる“代行業”ではなく、“継続支援の伴走者”としての役割が強まっています。
財務コンサル×行政書士の可能性
特に私のように、財務分野のコンサルティングを専門とする行政書士にとっては、役所の「親切さ」はむしろ追い風だと感じています。
なぜなら…
- 「何を申請すればいいのか?」という相談が増える
- 経営者が制度に関心を持ち、専門家の伴走支援を求める
- 補助金や融資に限らず、“事業の続け方”や“成長戦略”の相談が増える
つまり、申請を「きっかけ」として、財務や事業戦略の本質的な課題へ踏み込むことができるのです。
まとめ:行政の親切さは“脅威”ではなく“進化のきっかけ”
行政サービスの向上は、行政書士の仕事の一部を確かに減らすかもしれません。
しかしそれは、「単なる代行」から「専門性と提案力で支える役割」への進化の機会でもあります。
役所が制度をわかりやすく伝えてくれるようになったからこそ、経営者も「自分の会社にとってベストな選択肢は何か?」を考える余地ができる。
そこに寄り添い、経営の意思決定に貢献できる行政書士の役割は、今後ますます大きくなっていくでしょう。
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