「急がば回れ」は、日本の古くからのことわざで、「急いで事をなそうとするなら、危険な近道より安全な遠回りを選ぶ方が結局は早い」という意味です。
もともとは琵琶湖の渡し船に由来するといわれ、荒れる湖を突っ切るよりも、遠回りでも陸路を進んだ方が安全で確実だったことから生まれた言葉です。
経営に置き換えると、「近道に見えるやり方が、かえって遠回りになる」ことを戒めています。
例えば、売上を急激に伸ばそうと値引きに頼ったり、資金繰りが苦しいからと安易に高金利の借入を重ねることは、一見その場しのぎの解決策に見えます。
しかし、長い目で見れば利益を削り、体力を奪い、むしろ経営を不安定にしてしまいます。
一方で、時間をかけて「基盤を整える」取り組みこそが、実は最短距離になります。
例えば、日々の資金繰り表を整えることや、顧客との信頼関係を地道に築くこと。
すぐに結果は見えませんが、これが積み重なることで経営の安定が得られ、長期的に成長へつながります。
「急がば回れ」は、焦りや不安を感じやすい経営の現場にこそ響く言葉です。
社長として大切なのは、短期的な効果に飛びつくことではなく、遠回りに見える努力を着実に積み上げること。
その姿勢が結局は最も早く、確実にゴールへ導いてくれるのです。