こんにちは。中小企業の財務コンサルを専門としております行政書士・1級FP技能士・銀行融資診断士®の本間です。
今回は「銀行融資がなかなか通らない…」とお悩みの経営者に向けて、融資審査に落ちる人の特徴と改善策をわかりやすく解説します。
銀行融資の基本的な考え方
銀行は「貸したお金が返ってくるかどうか」を最重要視します。
そのため、返済能力の有無と信頼性が審査の軸となります。
決算書や事業計画書の数字はもちろん、社長の経営姿勢や日頃の取引状況まで幅広くチェックされます。
逆に言えば、「なぜ断られるのか」を理解し、対策を取れば審査通過の可能性は高まります。
銀行融資が通らない人の6つの特徴と改善策
1.数字に弱く、決算書を説明できない
銀行員にとって決算書は「会社の通信簿」です。
しかし社長の中には「数字は税理士任せ」「決算内容を説明できない」という方も少なくありません。
これでは銀行に「自分の会社を把握していない」と見なされ、信頼を失います。
(改善策)
- 売上総利益率、自己資本比率、借入金返済比率など基本指標を理解する
- 決算内容を自分の言葉で説明できるように練習する
- 「なぜ利益が出たのか/出なかったのか」を簡潔に語れる準備をする
2.資金繰り管理がずさん
「入出金の予定を把握していない」「資金繰り表がない」という状態も大きなマイナス要因です。
銀行は「お金の流れをきちんと管理できるか」を重視しています。
(改善策)
- 月単位の資金繰り表を作成し、常にアップデートする
- 入金予定・支払予定を整理し、突発的な資金ショートを防ぐ
- 銀行面談では資金繰り表を提示し、計画性をアピールする
3.借入目的が曖昧
「とりあえずお金を借りたい」という漠然とした理由では、銀行は納得しません。
融資には必ず具体的な使途が必要です。
(改善策)
- 「新規設備投資」「仕入資金」「人件費補填」など、明確に区分する
- 借入金の使い道を数字で示す(例:新設備に1,000万円、そのうち自己資金300万円)
- 借入後の収益改善シナリオを事業計画書に落とし込む
4.自己資金や内部留保が極端に少ない
全額を銀行に頼る姿勢は警戒されます。
銀行は「リスクを会社も負担しているか」を重視します。
(改善策)
- 設備投資や創業時には、最低でも総資金の2~3割は自己資金を投入する
- 利益を残し、内部留保を積み重ねる姿勢を見せる
- 役員貸付金や過大な役員報酬は抑え、財務基盤の健全化を図る
5.税務申告や社会保険で不備がある
銀行は税務署や社会保険の納付状況を確認します。
滞納歴や申告内容の矛盾があると「コンプライアンス意識が低い」と判断され、審査は厳しくなります。
(改善策)
- 納税や社会保険料の滞納を解消し、証明書類を揃えておく
- 粉飾決算や過度な節税策は避ける
- 「適正な申告をしている会社」という印象を築く
6.銀行との関係構築を怠っている
融資審査は「数字」だけではありません。
日頃からの取引や信頼関係も影響します。
必要なときだけ急に銀行に行っても「都合のいい取引先」と思われてしまいます。
(改善策)
- 定期的に試算表や経営状況を銀行に報告する
- 相談事がなくても訪問し、関係を深める
- メインバンクを意識し、預金や振込などの日常取引も活用する
赤字でも融資が通るケース
「赤字決算だと絶対に融資は無理」と考えている社長もいますが、必ずしもそうではありません。
銀行は赤字の中身を見ます。
- 一時的な赤字
設備投資や新規事業の立ち上げに伴う赤字は「将来への投資」と評価されます。
- 売上は伸びているが利益が追いつかない段階
成長企業によくあるケース。資金繰り表や事業計画で回収の見込みを示せば前向きに検討されます。
- キャッシュフローに余裕がある場合
利益は出ていなくても現預金が潤沢で返済原資が確保されているなら「返済可能」と判断されます。
👉 銀行が知りたいのは「なぜ赤字なのか」「どのタイミングで黒字化するのか」という説明です。
債務超過の場合はどうなる?
一方で、債務超過(資産より負債が多い状態)はハードルが非常に高いです。
銀行は「自己資本がマイナス=返済原資が枯渇」と見なし、原則として新規融資は困難です。
ただし例外もあります。
- 保証協会付き融資
信用保証協会の保証を活用すれば可能性が残ります。
- 経営改善計画の策定
再建計画を策定し、金融機関と合意できれば追加融資で立て直しを図れる場合があります。
- 担保や保証人の提供
物的担保や第三者保証があれば一部認められることもあります。
👉 債務超過状態から抜け出すには、黒字化による累積赤字の解消と金融機関との改善計画の共有が不可欠です。
銀行に「通りやすい会社」になるための3つの視点
① 数字を理解する姿勢
② 計画性と透明性
③ 信頼関係の積み重ね
この3つを押さえれば、赤字でも、場合によっては債務超過でも銀行と建設的な対話が可能になります。
まとめ
銀行融資が通らない人には、共通する6つの特徴があります。
- 決算書を説明できない
- 資金繰り管理がずさん
- 借入目的が曖昧
- 自己資金が少ない
- 税務や社会保険に不備がある
- 銀行との関係構築を怠っている
加えて、
- 赤字=必ずしも融資不可ではない
- 債務超過=原則厳しいが改善計画や保証付きで例外あり
「融資が通らない理由」を理解し、ひとつずつ改善していくことが、資金繰りの安定と会社の成長につながります。
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