地域金融機関は「お金を貸す」存在から、事業再生・M&A・事業性融資を担う経営パートナーへ進化中。
中小企業経営者が知っておくべき最新の活用法と付き合い方を解説します。
はじめに
こんにちは。中小企業の財務コンサルタントを専門とする行政書士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・銀行融資診断士®の本間です。
中小企業にとって、信用金庫や地方銀行との関係は資金繰りや事業継続に直結する大切なテーマです。
かつて金融機関といえば「融資を受ける場所」でした。
しかし近年は、事業再生・M&A・事業性融資といった新しい支援機能を求められるようになり、国の政策も後押ししています。
この記事では、地域金融機関の最新の役割と、中小企業経営者がどう活用すべきかを解説します。
1. 地域金融機関は「お金を貸す」から「経営を支える」存在へ
(1)事業再生支援
金融機関は、資金繰り支援から一歩進んで、経営改善や事業再生に踏み込むようになりました。
再生計画の策定や中小企業活性化協議会との連携などを通じて、倒れる前に再建の道を探す仕組みが強化されています。
(2)M&A・事業承継支援
後継者不足が深刻化するなか、金融機関はM&Aの仲介役としても注目されています。
単に売却先を紹介するだけでなく、PMI(統合作業)を含めた実行支援まで関与するケースが増加。
経営者保証の扱いも改善されつつあり、承継やM&Aが以前より現実的な選択肢になっています。
(3)事業性融資の拡大
担保や保証に頼らず、事業の将来性や技術力、ブランド力などを評価する「事業性融資」が広がっています。
固定資産の少ないサービス業やスタートアップでも、事業の強みを示せれば資金調達が可能になる環境が整いつつあります。
2. 地域金融機関も厳しい経営環境に直面
(1)預金量の伸び悩み
人口減少の影響で、地域金融機関の預金量は横ばい、あるいは減少に転じる例も増えています。
(2)コスト増大
サイバーセキュリティやマネーロンダリング対策といった「競争にならないコスト」が膨らみ、経営を圧迫しています。
(3)経営の二極化
大規模地銀と小規模信金の格差は拡大。株価や収益構造の違いが明確になり、統合・再編が進んでいます。
→ 「銀行も生き残りに必死」という前提を理解して付き合うことが大切です。
3. 政府が後押しする「新しい金融」の流れ
(1)合併・統合の促進
独占禁止法特例や金融機能強化法により、地銀再編が進んでいます。
経営基盤を強化し、規模のメリットを活かす狙いがあります。
(2)システムの共同化
マネロン対策やセキュリティ分野で金融機関同士が共同対応する仕組みが広がり、コスト削減が進められています。
(3)地域創生事業への進出
規制緩和によって、銀行が地域商社や人材派遣、DX支援などに出資できるようになりました。
新潟や北陸でも、地域工芸品のブランド化やクラウド活用のDX化といった取り組みが進んでいます。
4. 中小企業社長が取るべき行動
金融機関の役割変化を前提に、社長が意識すべきことは次の通りです。
- 相談は早めに
悪化してからではなく、兆候の段階で動くことが大切。
- 事業の強みを整理しておく
事業性融資では「技術力」「顧客基盤」「ブランド力」が評価ポイント。数字以外の強みも磨いておく。
- 事業承継・M&Aを前向きに検討する
廃業ではなく、従業員や取引先を守る選択肢として活用できる。
- 金融機関の変化を理解する
「昔ながらの銀行」イメージを持ち続けると機会を逃す。最新の制度や支援策を知っておくことが重要。
まとめ
地域金融機関は今、「融資の窓口」から「経営支援のパートナー」へと進化しています。
中小企業経営者にとっては、この変化を理解し、積極的に活用することが経営の安定と成長につながります。
- 資金繰りに困る前に早めに相談
- 事業の強みを整理して事業性融資につなげる
- 承継やM&Aを前向きに活用する
この3つを押さえることで、金融機関との付き合い方は大きく変わります。
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