利益が残らない理由と、融資審査でチェックされる“3つの重要指標”を専門家が解説
「毎日忙しく働いているのに、なぜか手元にお金が残らない……」
多くの飲食店オーナー様が抱えるこの悩み、実は「FL比率」という数字を正しく管理できていないことが原因かもしれません。
特に、これから融資を受けたい、あるいは資金繰りを改善したいと考えているなら、FL比率は単なる「コスト管理の指標」ではなく、「銀行からの通知表」だと思ってください。
今回は、飲食店経営の基本であるFL比率について、財務の専門家の視点から「利益を残すためのポイント」を交えてやさしく解説します。
飲食店経営の最重要ものさし「FL比率」とは?
FL比率とは、売上高に対して「食材費(Food)」と「人件費(Labor)」が占める割合のことです。

なぜこの2つが重要なのか?
飲食店において、食材費と人件費はコストの大部分を占める「変動の大きい費用」だからです。
ここをコントロールできないと、どんなに売上が上がっても利益はすべて吹き飛んでしまいます。
- F(Food): 食材費・飲料費(目安:25~30%)
- L(Labor): 人件費(目安:20~30%)
【専門家の視点】
融資審査において、銀行員はこの比率を計算します。
FL比率が65%を超えていると、
「この店は利益が出にくい構造だ」と判断され、
追加融資のハードルが上がってしまう現実があります。
目標は60%以下!「利益が残る店」の3つの指標
飲食店が健全に利益を出し、借入金をスムーズに返済していくためには、以下の3つの指標を意識する必要があります。
① FL比率:50%〜60%が理想
FL比率の合計が60%を超えると、家賃や光熱費を払った後に手元に残る現金(キャッシュフロー)が極端に少なくなります。
- 60%以下: 優良経営。利益もしっかり残り、融資も受けやすい。
- 65%前後: 要警戒。何らかのコストカットか単価アップが必要。
- 70%以上: 危険。売れば売るほど資金繰りが悪化する「赤字体質」です。
② FLR比率:70%以下を目指す
FL比率に「家賃(Rent)」を加えたものがFLR比率です。
実は、FLが低くても家賃が高すぎると経営は破綻します。
- 家賃の目安: 売上の10%以下。
- 合計(FLR): 70%以内に収まっているのが、持続可能な経営のラインです。
③ 人時売上高(にんじうりあげだか)
人件費率を抑えるために重要なのが「スタッフ1人が1時間あたりに稼ぐ売上」です。
これが低いと、無駄なシフト(アイドルタイムの余剰人員)が発生している証拠です。
「FL比率が高い」=「融資に不利」な理由
なぜ銀行はFL比率を重視するのでしょうか?
- 返済能力の指標: FL比率が高い=粗利が少ないということ。粗利が少なければ、借入金を返すための原資が作れません。
- 経営能力の証明: 「原価とシフトを管理できているか」は、オーナー様の経営能力そのものと見なされます。
- 改善の余地の有無: 比率が高すぎる状態で「もっと貸してください」と言っても、「まずはコスト管理を改善してください」と突き返されるケースが多いのです。
利益を残すために今すぐできる3つのアクション
もし今、あなたの店のFL比率が65%を超えているなら、以下のステップを検討してください。
- メニューの「ABC分析」: 売れているが原価が高いメニュー(A)と、売れない上に原価も高いメニュー(C)を仕分けし、構成を組み直します。
- 「ロス」の見える化: 廃棄だけでなく、スタッフによるオーバーポーション(盛りすぎ)やドリンクの注ぎすぎを徹底して排除します。
- 適正な価格転嫁: 食材費が高騰している今、単なる自助努力には限界があります。価値を伝え、適正な価格に値上げすることも立派な経営判断です。
まとめ:数字は「お店を守るため」にある
FL比率を知ることは、犯人探しをすることではありません。
「どこに手を入れれば、もっと楽に経営できるか」を見つけるための地図です。
「売上はあるのに、通帳の残高が増えない」
「追加融資を受けたいが、今の決算内容で大丈夫か不安」
そんな時は、ひとりで悩まずに専門家にご相談ください。
当事務所では、試算表の分析から資金繰りの改善、融資に必要な事業計画書の作成までトータルでサポートいたします。
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