ローカルベンチマークとは
ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)とは、企業の経営状態の把握、いわゆる「企業の健康診断」を行うツールで、経済産業省が公表しています。
企業の経営者と金融機関・支援機関等がコミュニケーション(対話)を行いながら、ローカルベンチマーク・シートなどを使用し、企業経営の現状や課題を相互に理解することで、個別企業の経営改善や地域活性化を目指します。
金融機関にも広く認識されており、このシートに埋めて、金融機関に提出資料として活用することが可能です。
ロカベンは全国の金融機関において認知度95.5%であり、4 割の金融機関が活用しています。
この背景には、金融庁が推進している事業性評価に基づく担保・保証に依存しない融資の促進があります。
対象企業について、決算書に基づく定量評価のみならず、それだけでは把握しきれない定性面での情報も引き出し言語化するツールとして活用します。
当事務所のような支援者との対話を通じて作成することで、経営者が自らの言葉で、金融機関担当者に対して会社の現状やビジョンを説明出来るようになる効果も期待されます。
ローカルベンチマークシートの構成
ローカルベンチマークシートは、「6つの指標」(財務面)、「商流・業務フロー」、「4つの視点」(非財務面)の3枚組のシートで構成されています。
<「6つの指標」(財務面)>

<商流・業務フロー>

<4つの視点>

(経済産業省ホームページより引用)
「6つの指標」(財務面)
基本情報欄で業種(大分類、小分類)を選択すると、業種毎、規模毎の業種基準値(中央値)が横並びで表示され、対象企業が同種・同規模比較でどの程度の位置にいるのかが分かります。
最新期を含めた過去3か年のデータを表示・分析します。
各項目5点満点、6項目の総合点で30点満点です。
年度ごとに各指標の評価点が自動計算され、総合評価点のランクはA:24点以上、B:18点以上24点未満、C:12点以上18点未満、D:12点未満 となっています。
| 指標 | 算定式 | 内容 |
|---|---|---|
| ①売上増加率 (%) | {(最新期売上高/前期売上高)-1} ×100 | 各期の売上高の伸びを前期比%で示します。増加は+、減少はー表示です。 |
| ②営業利益率 (%) | (営業利益/最新期売上高) ×100 | 各期の売上高に対する営業利益の割合を示します。 |
| ③労働生産性 (千円) | 営業利益/従業員数 | 従業員1人当たりの営業利益を示します。企業の生産性を評価します。 |
| ④EBITDA有利子負債倍率 (倍) | (借入金-現金・預金)/(営業利益+減価償却費) | 手許の現預金を除いた借入金が、減価償却前の営業利益の何倍あるのかを示します。借入が多ければ倍率は上がります。 |
| ⑤営業運転資本回転期間 (か月) | {売上債権(売掛金+受取手形)+棚卸資産-買入債務(買掛金+支払手形)}/(売上高/12) | 事業を継続するために、売上高の何ヶ月分の運転資金が必要かを測定する指標です。 |
| ⑥自己資本比率(%) | (純資産/負債・純資産合計) ×100 | 調達資金全体に対して、外部に頼らない自己資本がどれだけあるのかを示す指標です。 |
商流・業務フロー
✓ 業務フローと差別化のポイント
自社が提供している製品・商品・サービスが自社の中でどのようなプロセスを経て提供されているかについて整理します。
業務の流れを把握し、それぞれの業務の中でどのような工夫やこだわり(差別化ポイント)があるのかについて理解し、自社の強みや強みの基となるポイントを発見することが目的です。
✓ 商流
企業がどのようにして商売を成立させているかを取引関係から把握します。
企業が提供している製品・商品・サービスがどのような他社(者)との繋がりで成立しているのか。
仕入先や協力先から何を得て、自社で何を行って(業務フロー部分で理解)、どのような顧客にどのような方法で何を提供しているのか。
また、直接取引をしている顧客の先にエンドユーザーがいる場合、どのようなユーザーに何を提供しているのかについて理解すること。
さらに、仕入先や協力先に対してなぜ企業が仕入先や協力先と取引しているのか(選んでいる理由)、逆に、得意先やエンドユーザーに対してはなぜ企業が選ばれているのかを理解することが重要です。
「4つの視点」(非財務面)
4つの視点は経営全般を俯瞰できるよう、「①経営者」、「②事業」、「③企業を取り巻く環境・関係者」、「④内部管理体制」に分類して構成しています。
いずれも企業を理解するためには欠かせない視点です。
| 4つの視点 | 主な切り口 |
|---|---|
| ①経営者 | 経営理念・ビジョン・経営哲学・考え・方針等 後継者の有無 |
| ②事業 | 企業及び事業沿革 強み・弱み ITに関する投資、活用の状況 |
| ③企業を取り巻く環境・関係者 | 市場動向・規模・シェアの把握 顧客リピート率・新規開拓率 従業員定着率 取引金融機関数・推移 |
| ④内部管理体制 | 組織体制 事業計画・経営計画の有無 人材育成の取り組み状況 |
4つの視点の対話内容を総括し、現状認識と将来目標を立てます。
さらに現状と目標とのギャップを整理し、課題と対応策をまとめます。
まとめ
ローカルベンチマークの考え方に沿ってシートを作成することで、業界水準との定量比較、会社の強みや差別化のポイントが見えてきます。
また、現状と目標とのギャップを整理し、課題と対応策を検討するきっかけとなります。
「6つの指標」(財務面)、「商流・業務フロー」、「4つの視点」(非財務面)の3枚組のシートは、相互に繋がっています。
当事務所のような支援者との対話を通じて作成することで、経営者が自らの言葉で、金融機関担当者に対して会社の現状やビジョンを説明出来るようになる効果も期待されます。
(本文中の表現において、経済産業省ホームページより一部引用)
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