~「行けそう」だけで進めて大丈夫?~
飲食店を5年続けてきたYさん。経営も軌道に乗ってきて、「次は2号店だ」とワクワクしています。
しかも、今度は少し高級路線で、新たな客層を狙ったお店です。
でも――ちょっと待ってください。
いくら1号店が好調でも、「直感」だけで出店を決めるのは危険です。
まずは数字で冷静に判断しましょう。
まずは1号店のキャッシュフローを確認
1号店の決算書を見ると、
- 1号店の減価償却費は20万円
- 営業利益は80万円
- 減価償却費はキャッシュが減らないので、手許キャッシュとしては20万円(減価償却費)+80万円(営業利益)=100万円の手残り
- 借入金の返済は20万円
- 借入金を返済しても手元に80万円(=100万円ー20万円)が残る安定経営です。
これは理想的な状態。
このように、まず既存の1号店でキャッシュが残る状態かを確認するのが、出店を検討する最低条件です。
2号店の計画は赤字スタート
Yさんが試算した2号店の収支はこうでした。
- 2号店初期投資の減価償却費は220万円
- 減価償却費が大きく、2号店の営業利益は▲60万円(赤字)
- 減価償却費はキャッシュが減らないので、手許キャッシュとしては、220万円(減価償却費)+▲60万円(営業利益)=160万円の手残り
- そこから2号店出店のための借入金返済200万円を引く
- その結果、手残り160万円を上回る返済を行うと、2号店のキャッシュフローは▲40万円(=160万円ー200万円)
つまり、1号店のキャッシュ(80万円)を2号店(▲40万円)が食っている状況です。
1号店の余裕で全体では当面カバーはできますが、徐々にキャッシュが減っていく状態になっていることが分かります。
撤退しようとしても簡単じゃない
「うまくいかなければ2号店を閉めればいい」と思いがちですが、これも甘くありません。
仮に撤退しても、
- 借入金の返済は残る
- 人件費など、すぐには止められない支出もある
結果として、2号店を閉めても、今度は2号店の収入がゼロになるため、キャッシュフローはさらに悪化し、全体ではさらに大きくキャッシュが減るという試算結果となりました。
まとめ:出店は夢。でも冷静に
新しい店舗には夢があります。でも、夢だけでは会社は守れません。
大事なのは、
- 出店前に資金繰り表を作ってシミュレーションすること
- 借入額や返済額が本当に身の丈に合っているかを見極めること
- 最悪のケースまで想定し、撤退後も会社が持ちこたえられるかを検討すること
- 2号店が軌道に乗るまでの運転資金も考慮しておくこと
もし計画に不安があるなら、一旦夢を繰り延べて、出店を遅らせるのも立派な判断です。
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