貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)のそれぞれの役割
貸借対照表は、期末日での会社の財政状況を表す財務諸表で、資金をどこから調達してきて、何に使った(運用している)かを表します。
残高の概念がある「資産」「負債」「純資産(自己資本)」を整理します。
・資産・・・現金、預金、売掛金、有価証券、固定資産など
・負債・・・買掛金、支払手形、借入金など
・純資産・・・資本金、資本剰余金、繰越利益剰余金など
損益計算書は、一定期間の会社の経営成績を表す財務諸表で、売上などの収益から経費を引いて利益を計算する表です。
残高ではなく、一定期間の経営成績の評価(どれだけ儲けて、どれだけコストがかかったか)を整理します。
・収益・・・売上、受取手形、受取配当金、雑収入など
・費用・・・仕入(売れた分)、給料手当、外注費、減価償却費など
貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)のつながり
企業活動を行うと、その結果が以下の流れで決算書(損益計算書・貸借対照表)に整理されていきます。
①仕入などの費用を掛けて収益を上げます。[左側:損益計算書]

②収益と費用の差から当期純利益が生み出されます。
③当期純利益から税金を支払います。
④残った利益が蓄積され、残高として純資産の部に利益剰余金として計上されます。[右側:貸借対照表]
もし利益ではなく損失になった場合は、「当期純損失」(マイナスの利益)が蓄積される、つまり「利益剰余金」が減ることになります。マイナス残高になることもあります(繰越損失)。
この状態が続くと、やがて資本金を上回るマイナスの状態となり、純資産の部全体がマイナスになります。これが債務超過です。
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資金の循環の目線で見ると、以下のように循環しています。
①まず、資金を調達します。
調達は、返す必要がある「負債の部」(金融機関から借りたお金など)と、返す必要がない「純資産の部」(投資家から集めた資本金のほか、利益の蓄積など)に分けられています。[右側:貸借対照表]

②次に、資金を使って設備投資[右側:貸借対照表]や仕入[左側:損益計算書]などを行います。収益を獲得するために行う投資です。
③投資が結実し、売上が上がることで収益が獲得されます。[左側:損益計算書]
④先にかかったコスト(仕入れ原価や設備投資の減価償却費など)を差し引いた残りが当期純利益となります。[左側:損益計算書]
⑤法人税などを支払った残りが会社に利益剰余金として蓄積されます。[右側:貸借対照表]
試算表とは
試算表とは、損益計算書や貸借対照表などの決算書を作成する前に作る表のことです。
損益計算書と貸借対照表の科目が1つの表に計上されているため、どの勘定科目にどれほどのお金がかかっているのかなど、一定期間における取引の全体が分かります。

銀行に融資の申込みをする場合、直近決算から6か月以上経っている場合には、決算書一式に加え、最新の試算表を求められます。
試算表が数か月前のものであるなど、あまりに古いと、銀行は、その企業の経理がずさんであるとのイメージを持つでしょう。
試算表は遅くとも翌月20日頃には出来上がっている体制(もしくは税理士に作ってもらう体制)を持つべきでしょう。
タイムリーな試算表作成は、銀行対策だけではなく、予実管理に基づく経営を行うためにも必須事項と言えます。
銀行に行くときに慌てて会計事務所に作ってもらうというのは論外です。
まとめ
今回は、決算書の見方についての説明をさせて頂きました。
貸借対照表は会社の財政状況、損益計算書は経営成績をそれぞれ表しますが、会社事業の流れに沿って循環しながらつながっています。
毎期の利益は貸借対照表に繰越利益剰余金として蓄積されていきますが、逆に損失が重なれば繰越損失となり、やがて債務超過に陥ります。
また、試算表については、ぜひ毎月分を翌月20日頃までに出来上がっているようにしたいところです。
これは融資申込時や銀行への定期訪問のためだけではなく、経営管理・予実管理上も必要なことです。
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