企業は金融機関の言いなり
企業経営において必要資金を調達する手段としては、「借りる」「資産売却」「出資を受ける」「その他(補助金等)」があります。その中でも大きな位置を占めるのが金融機関から「借りる」という手段です。
企業は「借りる(頼む)」側、銀行など金融機関は「貸す(頼まれる)」側という見方をすれば、上下関係が成立しているようにも思われますが、金融機関は「貸したお金の利息で儲ける」という収益構造を鑑みれば、金融機関も「借りてもらう」立場でもあります。営業部もあり、ノルマも課されています。
取引関係にある以上、本来、対等と言っても良いはずですが、中小企業は金融機関に言われるがままの融資を受け入れているというのが実態です。
・信用保証協会の保証を付けることを求められる
・必要以上に担保を求められる、あるいは追加の担保を求められる
・運転資金なのに短期継続融資ではなく長期融資にされる
・こちらが希望する融資種別や要件は一切聞き入れてもらえない
など、たとえ企業側にとって不利な条件であっても「銀行に言われるのだから仕方ない」と、そのまま受け入れてしまっているのではないでしょうか。
金融機関の言いなりから脱却
金融機関の言いなりになっている背景には、企業側における以下の実態があります。
・経理体制が整っておらず、すべて税理士に丸投げ
・試算表を作成していないため、求められたら即席で適当に作る
・試算表は作ってはいるが、出来上がるのは3か月後なのでリアルタイムな値ではない
・事業計画書を作成していない
また、金融機関の営業担当者が銀行内部で融資稟議書を書いて初めて融資の起案がなされるということを知ったうえで、そこに記載されるべき
1.融資必要額および希望する条件(金利・融資期間等)
2.資金使途(資金の使い道)
3.返済財源(将来の事業収益から返済予定等)
などをうまく伝えることが重要です。
これを明確にしないまま金融機関と交渉しようとしても、コミュニケーションが取れないことは自明です。
金融機関側がせっかく稟議書を書きたいという気持ちになっても、企業側がはっきりしないと稟議書に落とし込めず、金融機関にとって保守的な整理(つまり企業側にとっては厳しい整理)をせざるを得ないでしょう。
こうした企業側の課題を解消し、
・会計リテラシー(簿記の知識と財務諸表を読み解く知識)を高める
・経理体制を整える(帳簿や記帳はまとめてではなく日々整理)
・試算表は遅くとも翌月20日頃には出来上がっている体制(もしくは税理士に作ってもらう体制)を持つ
・(会計事務所に丸投げではない)事業計画書を作成し、自社で執行状況を確認する
という状況に持っていければ、金融機関と同じ目線で交渉が出来るようになります。
しかし、「言うは易く行うは難し」「そんなの無理」というのが正直なところかと思います。
「無理」なら金融機関の言う通りにすればよいと言えばそれまでですが、自社だけで解決が「無理」であれば、外部の専門家のサポートを受けるという選択肢はあります。
財務を改善するには時間がかかるため、プロによる継続的なサポートを受けることが改善への近道です。
財務コンサルタントの役割
財務コンサルタントは、「企業の求めること」「金融機関の求めること」が分かります。2者間のコミュニケーションのズレを翻訳し、両者の橋渡し役となるのが財務コンサルタントの役割です。
税理士にすべて任せるというやり方もあるでしょう。
ですが、税理士は過去実績に基づく決算書の作成と、税に関する業務の専門家です。
金融機関の交渉パイプや融資、資金繰りなどの「財務」の分野を専門とする税理士もいるとは思いますが、すべての税理士がそうとは限りません。
一方、財務コンサルタントは税務申告書の作成業務や税務相談業務など、税に関する業務は出来ません。これらは税理士の独占業務だからです。
したがって、両者は被ることなく、相互補完的に役割を果たすことになります。
財務コンサルタントを入れるメリットとしては、外部の立場として企業と金融機関の間に入ることに加え、顧問として会社内に定期的に関与するとなるため、経営幹部(CFO)を社内で抱えるよりも、社会保険や福利厚生、通勤手当などが抑えられるため、リーズナブルとも考えられます。
財務コンサルタントに任せられる具体的
財務コンサルタントと顧問契約をした場合、以下のサポートを受けることが一般的です。
①キャッシュフロー(資金繰り)管理
「資金繰り実績表」「資金繰り予定表」を作成し、社長と一緒に毎月のキャッシュフロー管理を行います。(資金繰り表を企業自ら作成出来る体制作りをサポート)
設備投資の判断(金額・時期・融資戦略)なども、計画策定と合わせてサポートいたします。
②損益の予実管理
社長と一緒に「損益計画」を作成し、毎月の実績値との乖離状況を確認します。打ち合わせを行い、必要に応じて計画の軌道修正を立案します。
③資金調達支援
融資申込時の事業計画書の作成サポートや、融資後の金融機関への定期報告準備をサポートします。必要に応じて金融機関へ同行します。
④会計リテラシー(簿記の知識と財務諸表を読み解く知識)支援
そもそも決算書の読み方の説明や、会計の仕組み、社内ルールの策定などをサポートします。
⑤経営改善に向けたアクションプランの立案と実施支援
損益計画は数字を作って終わりではありません。
達成するための具体的な行動予定(アクションプラン)を社長や幹部と一緒に考え、実施状況の確認・支援を行います。
まとめ
企業の財務戦略は営業活動と違って、どちらかと言えばバックヤード的な機能であるため、後手に回りがちです。
しかしいつの間にか資金繰りが詰まり、社長が金策に奔走する事態になってしまえば、前向きな企業活動が出来なくなります。
企業として日頃から「財務」と向き合うために、専門家である財務コンサルタントを顧問に入れることは、有効な選択肢の一つと言えます。
社長は事業に専念し、毎月定期的にコンサルタントの伴走を受けながら、その時に「財務」と向き合うというスタイルは望ましいのではないでしょうか。
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